今こそ考えよう、攻めの認知症インクルーシブ:
認知症基本法のその先へ
森本 浩史(M's BRANCH仙台)
2025年10月5日(日) 夢メッセMIYAGI

会期 | 2025年10月5日(日) |
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会場 | 夢メッセMIYAGI(宮城県仙台市宮城野区港3-1-7) |
大会長 | 森本 浩史(M's BRANCH仙台) |
テーマ | 今こそ考えよう、攻めの認知症インクルーシブ:認知症基本法のその先へ |
定員 | 500名 *定員を超えた場合は,参加を制限することがございます. |
専門士単位 | 7単位(発表 +3単位) |
プログラム委員 |
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問い合わせ |
日本認知症ケア学会事務センター「東北ブロック大会」係 〒162-0825東京都新宿区神楽坂4-1-1 オザワビル (10:00~12:00/13:00~17:00 土日・祝日除く) TEL:03-5206-7431 FAX:03-5206-7757 |
将来、「認知症基本法は、日本の福祉の巨大な分岐点だった」と語られるのは間違いないでしょう。法律施行の前後で、「介護」の言葉の定義すら変容させる可能性もあります。介護する側・される側の関係性も、今とは少し違ってくるかもしれませんね。
その理由はこの法律の柱にあります。「認知症の人の尊厳保持」や「意思決定支援・本人発信支援」。これらの主語は認知症当事者ですが、ここで重要なのは、認知症はアルツハイマー病等の神経変性疾患に罹らずとも、自然な老化のメカニズムの中でも認知障害は起こり得る点です。超長寿社会に生きる「私たち全員」が主語となり得る可能性があるのです。私たちの将来像は認知症と共にあり、社会構造や都市設計も、この法律をきっかけに認知症を受容するものに、少しずつ変容していく、長寿国日本が、どのような社会モデルを提示していくのか問われるのだと思います。
そもそも「こころ」とは何でしょう。それは、目には見えないが間違いなく存在するという、複雑で神秘的な存在です。「認知症を知る」とは、「心」の目に見えない経年変化を観察し続けることですが、誰かの心を深く理解しても、その証明のすべがありません。だから認知症関連の加算には、極めて慎重なエビデンスが求められます。加算関連業務は今より煩雑になるでしょうが、人のこころと認知症を、もっとも間近で観察し、理解しようと務めてきたのは、恐らく私たち福祉職です。その経験と矜持を誇りに、今はさらなる認知症ケアのエビデンスを積み重ねながら、来たるべき時代に備えて行きたいものです。
2025年度東北ブロック大会大会長
森本 浩史
公式ウェブサイトを公開しました.