第13回日本認知症ケア学会大会のテーマを「認知症ケアの理念を実践へ」としました. 本来,理念,実践,研究は一体化しているべきだと思います.認知症をかかえて生きる人たちが,少しでも幸せな時間をもてるよう努力(実践)するなかで,生まれるものが理念であり, それをさらに進めようとするものが,研究的な取り組みといえるでしょう. そして,それは当然,毎日のケアに還元され,本人の幸せにつながるものでなければなりません. 介護保険のスタートとともに,認知症ケアの世界では,さまざまな理念の提唱,現場での取り組み,グループホームや,ユニットといった国の施策の推進, さらには研究に端を発する非薬物療法(音楽療法など)の発表等がなされてきました.
第13回大会では,これらの取り組みがどのように日常のケアに活かされているのか,また,もしもそうでないとすれば,どのようにすればよいのかを参加者の皆さまといっしょに振り返り, これからの認知症ケアの実践や研究に生かしていきたいと思います.第13回大会より,開催時期が,春に変更になりました. 風薫る五月の空の下,浜名湖にほど近い,浜松の地で大会を開催できる幸運に感謝しています .皆さまのご参加を心よりお待ち申し上げております.
第13回日本認知症ケア学会大会
大会長 水 野   裕